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2014年2月19日 (水)

【南部軍】知られざる朝鮮戦争

【南部軍】知られざる朝鮮戦争

李 泰著  安 宇植訳

もう60年以上前の出来事になります。
もちろん僕は生れてない時代のになりますね。
日本にとっては太平洋戦争が終わって、復興に向けて全力で頑張っていた戦後5年目にあたり、直接はほとんど参加してないので朝鮮戦争のことはあまり関心がないように思われますね。

それでも、ほとんどの日本人は現在の朝鮮半島の南北分断は朝鮮戦争が原因だと知ってるでしょう。さらに今では6月25日、北からの南進で始まったのも疑いないことと思います。

さてこの「南部軍」はその朝鮮戦争で半島の南部、いまの韓国の山中でパルチザン(ゲリラ)活動をしていて、生き残った人の手記になります。
だから朝鮮戦争の本筋の北朝鮮軍と韓国・連合国軍の戦いについてのことはほとんど出てこないです。

戦争とは人を殺すのが目的で、元々ひどいことなんですが、それでも正規軍の戦いは、補給とか、兵隊の食料や衛生管理を常に考えながら行われるので、戦闘以外の部分ではまだ人間らしさが保たれるのです。
しかし成り立ちがゲリラの「南部軍」は軍隊でなく、補給も武器から食料から兵隊まで闘いながら調達するという、ひどい状態です。

著者は戦争勃発前は韓国側で新聞社で記者をしていたんです。戦争前は南でも共産党系の活動ができてたみたいですね。
戦争勃発で北の南進があり、韓国の共産党への取り締まりも始まる、そこで北朝鮮側のゲリラ活動に参加するようになります。
はじめは新聞発行という記者の仕事をするのだけど、戦況がすぐ悪くなり、新聞発行などできず、戦闘に加わるようになります。

完全にパルチザンの活動を始めてからの生活はちょっと人間離れしてますね。
約2年間の活動はまさに生き地獄です。
基本的に生活は山の中。夏も冬も基地がちゃんとあるわけでなく、食料も近所の村に降りて行って民家から奪ってくる。寝る所も建物なく岩陰や雪の上!テントのようなものがある時はテントの下で寝れるけど、雨は防げな。とても普通の神経では生活できない状態を生き抜いた作者は生命力もすごいですが、最後は運も良かったんだなと思いますね。

当時は南の圧政に苦しみ北に、共産主義に傾いていた人も多かった、そして南を共産主義で開放するという目的で懸命に南側で戦っていたのに、北朝鮮はそんな南側パルチザンを何事もなかったように見捨てる・・・

今でも継続中の朝鮮戦争を思うと、何のために行ったのか?これから半島はどうしていくのか?本当に難しい問題だと思いますね。

この本とは関係ないですが、日本人の方はあまり関心ないので勘違いしてるかもしれませんが、韓国が時々言うように、いまの朝鮮半島の南北分断は日本に原因があるわけではないです。
北朝鮮軍の南進によって始まった朝鮮戦争によって南北の半島分断が固定化してしまったというのが本当です。

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