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2013年8月21日 (水)

飛鳥を掘る

飛鳥を掘る:河上邦彦

実際に飛鳥を発掘調査されてる先生が実際に発掘に携わったものも含め、飛鳥の中にある遺跡をいろいろな方向から検証しておられます。

先日読んだ石部先生の本はかなり硬い感じで、形式論的な感じの本でしたが、河上先生は出土遺物の厳密な分類というよりも、文献史学や当時の飛鳥人の宗教観なども考慮に入れた解説があり、よりわかりやすいです。

やはり考古学はいくら発掘遺物をどう考えるかという学問であっても、その当時の人の生活や宗教観的なものも踏まえたうえでないと、見た目の形だけで形式分類してもそれだけでは見えてこないような気がしますね。
特に古墳のような人の死という究極の宗教観をあらわすものを論じるのに、その形が”帆立貝式”か”前方後円”か”前方後方”か”八角形”かだけで分類するのではなくて、なぜそういう形を選んだかという宗教観から分析しないとどうしようもないと思う。

そういう意味で、河上先生は道教や神仙思想、風水などを絡めて飛鳥の古墳を述べておられて、面白かった。
とくに、野口陵墓古墳、いわゆる天武・持統陵を頂点に藤原京の西南方面に”陵域”が設定されてる、という説は初めて聞きましたが、なるほどと思いました。
ここはよく南に直線的に古墳があることから”聖なるライン”などと呼ばれたりしてますが、そうではなくて、宮廷の対角に墓域を設けてあるとの説明のほうがしっくりくると思う。

飛鳥にはなぞの石造物と呼ばれてるものがたくさんありますが、猿石等の石造物は、苑池に飾られていたのではと書いてありますが、その通りという感じがしますね。

この本が2003年発行なのでそれ以降の大きな発掘成果が反映されてないのが残念です。酒船石の北側の石垣と亀型石造物とが一体の施設だというところまではいってないようですね。
その亀型石製品については河上先生は”亀”ではなくて”すっぽん”だと、いろんな例を挙げておっしゃってます。これはちょっと僕には分らなかった。甲羅がくぼんでるところとか、足の先の表現が”すっぽん”だと、そいうことらしいですが、僕には亀に見えました。
この辺の”亀”か”すっぽん”か?というような細かい論争はやはり解決が必要なのでしょうか?

ちょっと話は違いますが、弥生時代の銅鐸等に絵が描かれてます、その”水鳥”をめぐって先生方の間では”鶴かサギか”で意見が分かれてるのを見たことがありますが、古代人が”白い鳥”を鶴とサギを明確に区別してたのかどうか?現代人でも鳥に詳しくない人は鶴もサギもこうのとりもときも、みんな白鳥で片付けると思うんですが・・・

飛鳥板葺宮跡遺跡は最近村長さんがその上に宮殿を再現して復元遺跡にしようなどと言い出してますが、はっきりと当時の建物がどうだったかわからないのに復元などできないでしょうに!想像で復元しちゃうより、いまの石垣のままで、訪れた人が想像するのでいいのではないかと思いますね。無理に工事して変な建物を建てると雰囲気が台無しになる気がしますが。

また飛鳥に行きたいですね。

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