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2013年3月16日 (土)

【泉優二】スリップストリーム

スリップストリーム:泉優二

またまた泉優二氏です。
「ウインディー」「チャンピオンライダー」「ラストラップ」に続くグランプリ物語です。

ラストラップからは主人公は若いヒロシが日本でのワークスの地位を捨てて、プライベターとしてWGPに挑戦します。

ケイとよく似た人物像というか、ヒロシもレースのことしか考える必要がないという生き方で、周りの人間に気を使うなどということがまったくない性格ですね。
それこそ命をかけてレースをしてるんで、すべてのことをレース最優先で行うのは理解できるが、泉氏の書く主人公はケイにしてもヒロシにしてもあまりにもストイックすぎて、どうしてこうなんだろと?と思ってしまう。

他の作品でも同じ傾向だけど、台詞を書いて、しかし”それは言わなかった”というのが結構出てくる。なんか素直になれない男が出てきますね。読んでいてもどかしい。

バイクのシーンはいつもすごく細かいですね、今回の作品では”左手でハンドルを押してバイクを起こす”というような表現が出てきたけど、これバイクが曲がるメカニズムをちょっと理解してないとバイク乗りでもわからないんじゃないでしょうか?
”左手でハンドルを押してバイクを起こす”という行為は右コーナー?左コーナー?
”バイクを寝かす瞬間に左ハンドルをちょっと押す”と次は右コーナー?左コーナー?

上は右コーナーで下は左コーナーですね。
これは普通にバイクを運転してるだけだと意識してする動作じゃないですよね、自然と無意識でやってる人のほうが多いと思うけどどうでしょ。

あと、やはりレースのスタート進行の場面が今と全然違うので、昔のGPを知らない人はイメージしづらいか、まったく解らないかでしょうね。
押し掛けスタートはウォーミングラップからグリッドに着いて、いったんエンジンオフ。
スタートのフラッグが振られるまでの間、何も音がしない静寂の時間があったのですよ。
いまはレッドシグナルでエンジン全開、ものすごくうるさい中からスタートするので全然違いますね。

ヒロシは市販レーサーのTZからワークスのV型に乗るチャンスをもらう。これなんかも80年中ごろかな、ヤマハがついにV型を出してきたころのことで懐かしいですね。
TZも文庫本の表紙の写真にあるように”後方排気”のTZだし。これは短命でしたね。ぼくは市販車のTZR250の3MAに乗ってたけど、ちょっとミスるとすぐかぶってたいへんでした。

ヒロシは日本で500でチャンピオンを獲ってからWGPに挑戦するのですが、これは平忠彦さんをイメージしてしまいますね。
平さんはワークス待遇でのWGP挑戦でしたが、緑ゼッケンのマールボロYZR250はかっこよかった。

昔のGPシーンを思い出させてくれるバイク小説ですね。

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コメント

20年以上前にバイクの免許を取って以来、バイクが大好きです。
泉優二さんのバイク小説を「ラストラップ」から「ハイサイド」までずーっとー読み進んでいて、最近、数年ぶりにまた読み返していますが、続きはないんですよねー 。
レーサーの人間模様がとても心に残る 大好きな小説たちです。
同じように共感できる方がいることを嬉しく思い、コメントさせていただきました。

ふらわーさま
コメントありがとうございます。
バイク好きはいつまでもバイク好きですよね!
バイク小説というのは泉氏以外に聞かないので、泉氏の小説はバイク乗りには一度読んでおいてほしいですね。
レーサーの気持ちの描写は本物のバイク乗りにしか書けないですよね、ほんとに細かく書いてあってすごいです。
続きの小説も読みたいですが・・・
以前hiroさまからコメントいただき知ったのですが・・・
泉優二氏は今年の一月にお亡くなりになられました。
ほんとにご冥福をお祈りいたします。

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