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2012年12月 4日 (火)

命の器

命の器:宮本輝

またまた宮本輝氏のエッセイです。
「血の騒ぎを聴け」「生きものたちの部屋」そして「命の器」とだんだん時代をさかのぼって読むことになりました。
そしてやっと探してた言葉が見つかった。

その部分を本文引用で。

 私の友人がある文芸誌の新人賞を受けた。その際、ある人が「おめでとう、よかったね」と言ったあと、こうつけ足した。「これまでは努力だった。これからは実力だ」。深い言葉であったと思う。普通なら、「これからが努力だよ」と言うところであろう。私には、いまその意味が痛いほどわかる。登竜門をくぐるのは、必死の努力によって可能だが、そこから一段また一段とのぼっていくためには、もはや努力だけでは足りないのだ。その人は実力と言ったが、それはすなわち、いかんともしがたい才能の力をさしていたのである。

正確に覚えていたわけではなかったのですが、以前に読んでぼくはこれを”デビューまでは努力でいけるが、そこからは才能がないと生き残れない”というような意味で覚えていました。

一般の多くの普通に生活している人にはあまりあてはまらない言葉かなとは思うのですが、音楽やスポーツ選手で新人という人が紹介されるたびにこの言葉を思い出します。
ラジオを聞いてると毎日”新人アーティスト”というのが紹介されてますが、生き残れるのは100分の1、1000分の1とかそんな割合でしょう。スポーツ選手もプロ野球だけを見ても毎年ドラフトにかかるのが80~90人くらいいるでしょう、そこから何年もプロとしてやっていけるのは1割あるんでしょうか。
それほどデビューしてからのことは才能があるかないかにかかってるような気がします。

いろんな世界で活躍してる人は、もちろん才能だけじゃなくて、そこには他人にはわからない想像を絶する努力があるというのは当たり前のことですが。しかし努力だけではない何かを持ってる人だけが達することができる世界というのもあるのではないかなとも思います。

このエッセイは氏が30代の時に書かれたものですね。病気から復活してどんどん作品を生みだしていた力が出ている感じがしました。

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