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2012年10月31日 (水)

弥生興亡 女王・卑弥呼の登場

弥生興亡 女王・卑弥呼の登場
新・古代史検証 日本国の誕生1

上田正昭:監修  石野博信:著 
鼎談 石野博信 吉田敦彦 片山一道

これは2010年発行された本で、最新の知見に基づき弥生から天武・持統朝までを検証するシリーズ5巻の一つということです。

前半は石野博信先生の「弥生誕生 そして邪馬台国」という論文です。
この本の前に付いてる弥生の年表を見ると、弥生時代は紀元前500年から紀元後200年代の終わりあたりまでを指すようです。
昔は縄文土器が縄文時代、弥生土器が弥生時代、というようなざっくりした分け方だったような気がします。以前読んだ本では、弥生時代を土器の形式で区分するのではなく、稲作が始まった時代を弥生時代としようというようなことを読みましたが、石野先生もおおむね稲作が弥生時代の特徴とされてるということでしょう、多分。

稲作の始まりについてもいろんな意見、研究成果があるようですが、日本に米が伝わったというだけの証拠なら紀元前500年よりももっとさかのぼるようです。しかし水田での稲作が北九州で始まったのはやはり紀元前500年ころというのが現在の考古学的な定説でしょうか。そして3~400年くらいで水田稲作は東北まで伝わってるんですね、すごいスピードで広まったんだと思います。
このことで、大陸から大勢の人が渡ってきて縄文人を渡来人が支配して入れ替わったというような意見もあるようですが、そうではなくて、縄文人が稲作を始めて弥生人になったいうことのようです。

弥生時代の他のキーワードをいくらかあげると、志賀島出土金印、銅鐸や銅剣そして鏡などの金属祭祀具、魏志倭人伝、邪馬台国、卑弥呼、などでしょうか。

志賀島の金印ですが、漢委奴国王と彫ってあり、今でも必ず取り上げられますが、ぼくは三浦輔之先生の本を読んで、これは偽物と思っています。魏志倭人伝で卑弥呼が送られた称号は”親魏倭王”なんで”親魏倭王印”が出ればそこが邪馬台国ということです。

銅鐸と銅剣はほんとに謎がまだまだ多いですね。銅鐸祭祀圏と銅剣祭祀圏が分かれていて、突然それらの信仰が終わる、そういうイメージで語られることが多いですが、実際はどうなんでしょうか?銅鐸と銅剣は埋められたり壊された状態で出土するので、石野先生は”埋め殺した”と表現されてます。
そういう二つの文化圏の対立関係があったのかなかったのか、ほんとにそういう信仰があったのか、そのあとはどんな信仰があったのか興味は尽きないです。

そして鏡です。この本では3世紀の年号銅鏡を取り上げてますが、日本で出土したのは12面あるようです。卑弥呼が使いを送ったのは魏の国、呉の国の鏡が出るというのはどういう意味があるのか。鏡については、大陸から送られたものと日本で作られた物の可能性もあるので難しいですが、呉の年号の鏡がある意味は何なんでしょう。
10面が魏鏡で2面が呉鏡です。その2面の呉鏡の1面を出土したのがぼくの住む所から徒歩5分くらいにある兵庫県宝塚の安倉古墳です(あくらと読みます)。こんな重要な遺跡があるのに古代遺跡、史跡について興味がなさそうで宝塚歌劇と手塚治虫ばかりの宝塚市の政策にはちょっと不満であります。

魏志倭人伝ですが、前にも書きましたが、学校でもこれで教え報道も専門書もこれでいってるのでいいのでしょうが、いちおうこういう名前の本はないのですよということは覚えておいてほしい。「三国志」魏書・東夷伝の中の倭人条というところを通称「魏志倭人伝」としてるということです。日本のことを書いてる最古の文書になるんですがいろんな解釈があって混乱してますね。
ここに問題の邪馬台国と卑弥呼が出てくるわけですが、”邪馬台国”を”ヤマタイコク”と発音するのはぼくは反対です。やはり”ヤマトコク”でしょ。

あと石野先生は”前方後円墳”のことを”長突円墳”と表現されてます。長突円墳が一般的になるかわからないですが、前方後円墳をやめるということには大賛成です。このネーミングは古墳の意味を惑わす。”前方”とされてるほうが”前”かはわからないのですから。

後半は鼎談なので読みやすいです。その中で印象的だったのは、青谷上寺地遺跡です。
この遺跡では百体ほどの骨が出てるんですね。問題はその遺体が傷ついてる、大量虐殺の後のような状況だということですね。何があったのでしょうか?しかもその村にはその後も人々が住んだ跡がある。やはり侵略されたんでしょうか。

だらだらと書いてしまいました。一通り読んだけどほとんど身について無いようで情けない・・・

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